わ便り

60歳からの愉快なキャリアチェンジを目指すおやじのリアルな日常を発信

運命の出会いはボディブロー

前回(8月5日)の投稿では、「偶然をチャンスに変える?!」とのテーマで、新しい職場での仕事のつまづきと偶然出会った新たな機会について書かせていただきました。

 

「様々なセミナーに参加していくうちに、地元の自治体が開催するセミナーにも良さそうなものがあることに気づきました。」

 

・・・こんな話でしたね。

 

未知の「男性セミナー」に参加することになった私がどうなっていったか、今回は、その続きを書いてみます。

 

■「男らしさ」から「自分らしさ」へ

私が参加した「男性セミナー」は、市の文化振興事業団の傘下にある「女性センター(注)」が主催していました。(注:現在は「男女共同参画センター」)

 

セミナーは3回の連続講座形式(2時間/回)で、各回一人の講師による講話と質疑応答の時間が設けられていました。

 

詳細は忘れてしまいましたが、各回の講師やテーマは異なるものの、受講者への「自分探し」への誘いがベースにあるように感じました。

 

つまり、従来の「男らしさ」の呪縛から自分を解放して、これからは新しい「自分らしさ」へと自分を開放していきましょう。

 

・・・こんな感じでした。

 

「らしさ」のバランスは・・・ ( procreateで作成 )


当時の私は全く知りませんでしたが、私が社外に学びと出会いの場を求めだした1990年代頃は、社会では「男らしさ」を問うムーブメントがあった頃でした。これに前後して、男女共同参画社会の実現を求めた動きも起こってきていました。

 

後になって色々調べてみると、「男らしさ」を問う動きは「メンズリブ運動」と呼ばれていたらしく、1970年代に隆盛した「ウーマンリブ(女性解放)運動」の影響を受けて90年代に盛り上がってきたとの時代背景があったようです。

 

偶然にも、私が人事異動という転機を迎えたタイミングと合致しています。

 

その後、私は紆余曲折がありながらも一旦立ち止まり、これまで自分のあり方やスタンスを変えようと決意し、会社や家庭以外の場所を求めて動き出しました。これもメンズリブ運動の隆盛とリンクしています。

 

今振り返れば、私が「男性セミナー」に参加したのは、単なる偶然ではなく必然であったかのようにも感じます。

 

「運命だったのかな」・・・。

 

「ちゃうちゃう、そんなん、あらへんやろ、ようわからんけど、ちゃうやろ」(標準語では・・・・、もう訳すのは、やめときます 笑)

 

いや、それにしても、運が良かったようには感じているのですが・・・。

 

■ 先人たちとの学び

参加者は50代以上が大半で、中には初老と思しき方もいらっしゃいました。34歳の私は完全に若造で、若い方はほとんど見当たりませんでした。

 

セミナーは一方的な講義に終始するのではく、途中でグループワークや発表、質疑応答などがありましした。

 

女性の担当者や講師はごく少数いらっしゃるけれど、周りは知らないおじさんばかり、しかも年代も職業もバラバラ・・・。入社以来の約10年間を、単一のベクトルで進むエスカレーターに乗るように過ごしてきた私にとっては衝撃的な光景でした。

 

様々な人が色々な目的で・・・ ( procreateで作成 )

 

参加者たちは、それぞれの年代で、それぞれの置かれた状況の中で、自分なりの素敵なライフスタイルを見つけにきておられました。

 

私はと言えば、まがりなりにも「自分がか変わらなければ、相手も変わらない」との理屈を本気で実践しようと思っていましたので、周りに配慮しながらも、できるだけ好意的かつ積極的に参加するようにしました。

 

もともと好奇心がざわついて、興味を持って参加していたこともあり、学びや気づきも多く毎回とても愉快に参加していました。

 

■ 賢人たちとの出会い

愉快に参加できていたこともあり各回の講座の時間はあっという間に過ぎ、いよいよ終わりを迎えようとしていました。同時に私は名残惜しさのようなものを感じていました。

 

そんな時、一回り上の世代のEさんに声をかけられました。その直前、Eさんはこのように思っておられたそうです。

 

「せっかく顔見知りになったのに、このまま皆さんにお会いできなくなるのは残念だ。こうして集まったのも何かの縁、私と同じ思いの人はきっといるはずだ」。

 

私にとっては僭越すぎることなのですが、こうして参加者の一人であった私に白羽の矢が立つことになりました。

 

Eさんが私に声をかけてくださったことがきっかけで、その後、Eさんと私は他の三人の仲間と五人で、井戸端会議を標榜する分科会を立ち上げることになりました。

目指すは愉快な井戸端会議だ ( procreateで作成 )

 

ちなみに26年前に設立されたこの会は、Eさんやメンバーのご尽力もあり、会員の増減を繰り返しながら現在も活動中です。

 

私はこの26年間で、数々の「市井の賢人たち」と出会い、その賢人たちとの交流を通じて、まるで心地良いボディブローを浴びているかのように、多くの大切なことを学び、気づきを得ることができたと感じています。

 

声をかけてくださったEさんや仲間の何名かとは現在も交流があり、これらご縁をいただけたことにとても感謝しています。

 

近年は仕事の忙しさにかまけて会に欠席がちの私でしたが、定年退職を機に再び参加できるようになりました。

 

ところで、私が主に20代後半から30代にかけて経験したことが、あるキャリアデザイン論に符号していることに気付くのは、もっともっと先のことでした。

 

 

さて、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

 

次回は、「素敵なキャリアデザイン論(仮題)」をお届けしたいと思います。・・・たぶん。

 

それでは、また。

ごきげんさんで。