わ便り

60歳からの愉快なキャリアチェンジを目指すおやじのリアルな日常を発信

「 妄想 」から始めよう

 

前回(8月20日)の投稿では、『 あなたの物語を聴きたい 』とのテーマで、就職活動やキャリアデザインの場面で定番の「 自己分析 」に対するの違和感を吐露し、 「 自己理解 」として総体的な観点で取り組むのも良いのではないかと書かせていただきました。

 

「 今、ここにいるあなたから、あなたの言葉で、あなたの物語を聴きたい 」。

 

・・・こんな思いを抱いていたという話でしたね。

 

今回も私が感じている思いを前回とは別の角度から書いてみます。

 

■ モチベーションはどこから

ビジネスの現場や就職活動で活用されるフレームワークに「 Will ・ Can ・Must 」というものがあります。

 

もともとは、リクルート社が自社の社員の育成や動機づけのために創り出したものらしく、それが他の企業に広まり、就職活動でも活用されるようになったとのことです。

 

すでにご存知の方や実際に活用されている方も沢山いらっしゃるかも知れませんね。でも、念のため、「 Will ・ Can ・Must 」がどういうものかを以下に記述させていただきます。

① Will : やりたいこと

② Can : できること

③ Must : やるべきこと

 

つまり、現在の自分の「やりたいこと」と「できること」と「やるべきこと」をそれぞれ文字で表現し、それらが重なる部分に着目してみようというわけです。

 

円の重なる部分か・・・ ( procreateで作成 )

 

この三つが重なり合う部分が大きれば大きいほど、モチベーションが維持されており、そこに注力していけば仕事や活動のやりがいにもつながるとのことです。

 

このフレームワークの良いところは、自分の「 頭 」の中にあるモチベーションの種を言葉にして明示することで、「 思い 」をより鮮明かつ俯瞰的に見れるようになることだと思います。

 

私も現役の時は、採用や教育・研修の現場でこのフレームワークを随分と活用させていただきました。

 

そして、それは、特に企業や組織が主導(主催)する場面では、かなり機能的に活用できると思っていました。

 

でもね、実は、私はこのフレームワークに「 理解・共感・納得 」していながらも、少々の違和感を持ちながら活用していたことを、ここで告白いたします。(決して、このフレームワークを否定するものではないですが)

 

「 モチベーションは、別のところからも湧き起こるように思うのだが・・・」。

 

■「 自分 」が主体

あくまでも私見ですが、私が感じていた違和感をもう少し詳しく説明させていただくと、

 

「このフレームワークの活用に際しては、主体は誰かによって、また、その使い方によってアウトプットが大きく変わる可能性があるのでは?」

 

というものでした。

 

これには、私が当時から「 VUCA(変動が激しく、不確実で、複雑で、曖昧である)時代の到来 」を意識していたことの影響があります。( 詳細については、8月10日の投稿「 描くということ 」をぜひお読みください。)

 

正解なき時代か・・・ ( procreateで作成 )

 

もちろん、私が「 妄想族 」であったということも要因かとは思います。(笑)

 

さて、本題に戻ります。

 

「 主体は誰か? 」。これは、もう、もちろん「 自分 」ですよね。

 

ところが、人間って不思議なものです。

 

自分の所属する組織や従事する仕事の枠組みの中にどっぷりと浸かり、ある一定方向からの影響を受け続けていればいるほど、主体がぼやけるような現象が生じることがありました。

 

その現象とは、こんな感じでした。

 

  Must > Can > Will  」・・・。

 

「 Must:やるべきこと 」に引きずられるというか、比重が大きくなるというか、無意識に優先するというか・・・。

 

何だか、このような捉え方をされるケースに遭遇することが、そこそこの頻度でありました。

 

ということで、当時の私は、以下のような解説をしてから、このフレームワークに取り組んでいただくようにしていました。

 

「 これ、どこから記述し始めても良いとは思いますが、できれば『 Will 』から書き始めてみてください。どうぞ、遠慮せずにたくさん書いみてください。」

 

「 それから『 Can 』は未来の理想に向けての取り組みを含めても良いと思います。例えば、何かができるように勉強をしているとか。」

 

「ああ、それと『 Must 』は本当にご自身が心から思うことを書いてくださいね。」

 

これにより、三つの単語は、全て、紛れもない「 I  (私)」から始まるメッセージになるようにしていただきたかったのです。

 

特に、『 Must 』は、『 Have to 』として捉えて欲しくないと思っていました。
(『 Have to 』は客観的な拘束による義務を表す場合に使われることが多いようです。)

 

 ■もっと「 自分 」が主体で良いかも?

さて、前述の通り、今はVUCAの時代です。絶対的な正解が存在するわけではありませんし、どこかの誰かが正解を提示してくれるわけでもありません。

 

そう、自分で自分の想いを描いて、自分なりの「 適切な解 」を求めていく時代を私たちは生きています。

 

ということで、「 妄想族 」の私としては、ここで、新しい(たぶん)もしくは補完的なフレームワークを提唱したいと思います。(そんな、たいそうなものではないですが)

 

それが、「 Wish・ Want ・Will  & Hope」です。

 

「そんなん、とっくの昔にわかってるこっちゃ、もう使ってるって」。

このように感じる方がいらっしゃるかもしれませんね。(その場合は、どうぞ、しれっとスルーしてやってくださいませ~)

 

でも、念のため、これらがどういうものかを以下に記述させていただきますね。

① Wish : 願うこと(実現不可能・可能性が低い現在、過去、未来の事象が対象)

② Want : 欲すること(ストレートな願望)

③ Will : やりたいこと(意思の反映)

④ Hope : 望むこと(実現の可能性がある現在と未来の事象が対象)

 

自分の本当の望みか・・・ ( procreateで作成 )

 

もう少し詳しく説明すると、

 

① たとえ実現不可能や可能性が低いような妄想に思えても、想い続けましょう。

② 臆せず、遠慮せずに、自分の願望をストレートに表現してみましょう。

③ できるかどうかは一旦横に置き、やりたいことについて意思表明しましょう。

④ それを本当に自分事として望むなら、やれるところからやってみましょう。

 

まあ、このフレームワークを単独で使うだけでは、いわゆる「 妄想 」や一人よがりに終始してしまうリスクがあるかもしれません。

 

ならば、既存のフレームワークと併用するのもありかも。

 

もしも、私たちが「 妄想 = ビジョン 」と肯定的に捉えることができるのなら、それは、きっと「 構想(アイデア)」として発芽し、「 企画・立案 」へと成熟し、「 実行・運用 」につながるようにも思います。

 

こうしていくうちに、多くの人が自分なりの「 しなやかでブレない軸 」を持って意味や意義を感じられることを「 実践 」できればいいなあ、とつくづく思います。

 

 

・・・ハイ、また、話が長くなりましたし、さらに長くなりそうですね。

 

ということで、今回はこの辺で、終わりにしたいと思います。

 

今回の話題については、私なりには、主に学生、企業や大学の職員の皆様などに向けたメッセージとして書かせていただきました。でも、これらは私生活に潤いを与え愉快にするものとして活用できるのではないかとも思っています。

 

またいつか機会があれば、掘り下げたり、他の話題と連動しながら、書かせていただきたいと思います。

 

これからも、あまり気負わずに、ボチボチと投稿を続けていきたいと思います。

 

次回のテーマは未定です

 

それでは、また。

ごきげんさんで。