絵を描く愉しみ
皆さん、こんにちは。Kazuです。
前回(9月4日)の投稿では『 採用担当者の目線と応募者の心構え 』とのテーマで、自身の経験と学び、気づきについて書かせていただきました。
『 ただ単に「 過去 」をのんべんだらりと聞くのではありません。その「 経験 」から得られた「 宝( 学習・気づきを含む 意味や意義 )」は何かに着目します 』。
・・・・・・こんな話でしたね。
今回は、趣を変えて、私が大好きな絵について書きます。
目次は、以下の通りです。
・ 絵を描くきっかけ
・ 絵を描くことの効用
・ 絵を観ることの悦び
■ 絵を描くきっかけ
私が絵を描き始めたのは23年前( 当時37歳 )、最初に描いたのはペン画でした。
学生の頃に見たある雑誌に掲載されていた挿絵の印象がずっと残っており、ある時、そのような絵を描いてみたいと思ったのがペン画を選択した理由です。
残念ながらその雑誌は手元には残っておらず、作者が誰なのかわかりませんでした。印象だけに頼って同様の絵を描くのは難しいので見本が欲しいと思いました。
そこでまずは、そのような絵が記載された本を探すことから始めました。
大きな書店を何軒か訪問し、「 おそらく 、これだ! 」と感じる本に出会うことができました。
それが「 絵を描きたいあなたへ ( 永沢まこと )」でした。
その本には、あの時と同じような絵がたくさん描かれていました。
「 こ、これだ! 」と直感した私は、すぐさま購入し貪るように読みました。著者の絵が素晴らしいのはもちろんですが、文章もすごく魅力的で私はどんどん引き込まれていきました。
そう、そこには絵を描くことの悦びや愉しみ、そして効用がイキイキとした絵と文で表現されていたのです。
読後の感想はただ一つ、「 こんな絵を描きたい、よし、描いてみよう !」。
私の中の「 絵ごころ 」がくすぐられた瞬間でした。
その後も私は彼の他の著書も数多く入手し、ワクワクしては絵を描き続けるようになりました。
永沢まことさんは、残念ながら2022年(令和4年)1月8日に85歳で亡くなられました。生涯を通して愉快に絵を描き続け、その愉しさを多くの人々に伝播されました。
私も多大なる影響を受けた一人です。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
■ 絵を描くことの効用
彼の本を読むことで、絵を描くことのハードル( 心理的不安 )が低くなりました。
その一例が「 ペンの線は消せない、しかし、間違ったと思っても気にしないで、その線は消さずに新たな線をまた描いていけばよい 」との主旨の文章でした。
私は彼が勧めるように、広告の裏やメモ帳にスケッチをしたり、ノートやスケッチブックにペンで花や樹木、雑貨や文房具、近所の風景などを描いてみました。
なかなか上手くはなりませんでしたが、それでも時々いい感じに描ける時もあり、それが嬉しくて続けました。そして、やがて水彩絵具で着彩するようにもなりました。
ところで、何枚も何十枚も描き続けているうちに、気づいたことがあります。
それは「 描くためには、必然的に対象をじっくり見ることになる 」ということでした。それは同時に、素敵に表現するための条件でもありました。
花なら花、人なら人、雲なら雲を、じっくりと見る。
「 これまで、これほどまでに夢中になって、物や事象をじっくり見たことがあっただろうか ・・・」。
これが、絵を描きながら感じていた素直な想いです。
当時は仕事や生活が忙しく慌しい日々の真っ只中にいましたから、余裕がありませんでした。
「 見る 」ことに関しては、見ているようで実は何もしっかりとは見れていませんでした。まるで高速列車に乗っているように、車窓からあっという間に流れさる景色をただ漫然と見ているかのようでした。
そんな中、あえて立ち止まって遠くで風に流される雲を見たり、花や葉の構造を観察する時間を持てたことは貴重な経験でした。
じっくり見ていると、自分の心と体の中に潤いと爽快さを同時に感じるというか、何とも言えない心地よさに包まれます。
それだけでも十分に素晴らしい体験ですが、それを絵にすることができるのはつくづく幸せなことです。
■ 絵を観ることの悦び
私は絵を観ることも大好きです。
ということで、先日も「 スコットランド美術館の美の巨匠たち展 」( 神戸市立博物館 )を観てきました。
この展示会では、スコットランドの誇る至宝の中から、ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ルノワール、コローなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちによる芸術を間近に観ることができました。
あまりにも素晴らしい芸術を目の当たりにしてとても感激しました。近寄って観たり、離れて観たり、角度を変えて観たり、そりゃもう絵の前からしばらく離れることができませんでした。
なので、館内を二周しちゃいました。(笑)
それだけでも贅沢すぎるのですが、私の一番のお目当ては、イギリスの画家であるジョン・コンスタブルが描いた風景画【 デダムの谷 】でした。
ジョン・コンスタブル(1776年ー 1837年)は、生まれ故郷の風景を好んで描いた画家で、自然への敬愛とつぶさな観察に基づいて表現される情景は観る者の心を揺さぶり、まるで現場にいるかのような臨場感に溢れています。
ということで、案の定、私はこの絵に衝撃を受け、一時間以上もその場に居続けてしまいました。
その間は、技法を観ることはもちろんですが、湧き立つ雲の描写から吹く風の流れを想像し、少々荒々しい樹の幹や葉、大地の描き方からその感触を感じようとしていました。
とても名残惜しかったのですが、図録とポストカードを購入することで区切りをつけることにしました。今はそれらを観て、再び刺激を受けて、新たな絵を描いています。
それにしても、これが絵を観ることの悦びだと私は思っています。
すごく感動したのですが、その感動をうまく表現できなくてとても悔しいです。
・・・いつも通り、長くなりそうです。
でも、最後に一言だけ書かせてください。
好奇心を持って何かを見つめて、感じて、実際に行動を起こしてみる。すると、思わぬ気づきや発見があるものです。継続していくと新たな世界や悦びに出会えます。
絵を描いたり観たりすることには、それらの要素が全て詰まっています。
「 絵って、本当にいいですね 」。
絵を描いていない皆さん、絵を描いてみませんか。
絵を観ていない皆さん、絵を観賞しませんか。
既に描いている皆さん、これからも共に愉しみましょう。
そして、絵を観賞しましょう。
「 No Art , No Life. 」
※本書は現在『 絵が描きたくてたまらない! 』と改題されています。
それでは今回はこの辺で、終わりにします。
よろしければ関連話題として、以下の既投稿にも目を通していただければ幸いです。
もちろん、別の機会を作って関連する話題を書かせていただきたいと思います。
これからも、あまり気負わずに、ボチボチと投稿を続けます。
次回のテーマは未定です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
ごきげんさんで。